結論
客先から預かった支給品の数が合わなくなるのは、入荷は納品書、使用は作業日報、返却は口頭と、受払の記録先が一つに決まっていないからです。預かりが多いお客様を1社選び、入荷・使用・返却・廃棄の四つを一覧にして、動かした人がその場で数を書き込む形から始められます。
まず結論:人を増やす前に、受払の記録先を一つに決める
「預かった部品、いま何個残っているのか」と、棚卸のたびに探し回る。そんな場面に心当たりのある経営者の方は多いはずです。結論から言えば、人を増やす前に、受払の記録先を一つに決めることが出発点です。
ここでは従業員20名ほどの町工場を例に考えます。実在の企業の事例ではありません。
いま何が起きているか
町工場では、お客様から材料や部品を預かって加工することがよくあります。入荷は納品書、使用は作業日報、返却は口頭と、記録が別々の場所に残りがちです。
預かり品は自社の在庫と違い、数が合わなければ信用に関わります。それでも、受払を見ている人は一人だけ、という工場は少なくありません。問題は注意力ではありません。受払を残す場所が一つに決まっていないことです。
どう考え、どう動くか
見直しは、全てのお客様を一度に整える必要はありません。次の順番だと、現場の負担を抑えられます。
- 預かりが多いお客様を1社選ぶ
- 入荷、使用、返却、廃棄の4つを一覧にする
- 一覧を、作業の前後に誰でも書ける場所に置く
- 動かした人が、その場で数を書き込む
- 月末に、現物と一覧の差を1回だけ確かめる
ツールは紙の台帳でも共有表でも構いません。大切なのは、書く場所が一つであることです。
VELAの立場
VELAは、経営者の方の隣で風向きを一緒に読む参謀です。いきなり仕組みを持ち込むのではなく、まず現場で何が起きているかを伺い、どの順で整えるかを一緒に決めます。受払が見える状態になった先に、どんな工場へ着きたいか。その地点を先に決め、そこへ向かう航路を共に渡り切ります。成果をお約束するものではありません。現場の負担を増やさない進め方を、一緒に考えます。
よくある質問
支給品の管理は、どこから始めればよいですか?
預かりが多いお客様を1社選び、入荷、使用、返却、廃棄の4つを一覧にするところから始めるのが現実的です。
紙の台帳と共有表では、どちらがよいですか?
現場が作業の前後に必ず書ける方を選んでください。書く場所が一つに決まっていることが、いちばん大切です。
現物と数が合わないときは、どうすればよいですか?
責める前に、どこで記録が途切れたかを確かめます。差が出た場面を一覧に足すと、同じ差を減らしやすくなります。
