取引先からの苦情の電話を受けたあと、誰がどこまで対応したのか分からなくなるのは、担当者の注意不足ではなく、受付と経過を残す決まりがないからです。受けた人が日時・取引先・品番・内容・受けた人の五項目を受付の一枚に書き、経過は一覧に一行ずつ足し、週に一度未完了の行だけを経営者が確認する形が起点です。
まず結論:対応の上手さではなく、受付と経過を残す決まりを作る
取引先からの苦情の電話を受けたあと、誰がどこまで対応したのか分からなくなる。そう感じたことのある経営者さまは、少なくないと思います。結論から言えば、原因は担当者の注意不足ではなく、受付と経過を残す決まりがないことにあります。
ここでは従業員20名ほどの町工場を例に考えます。実在の企業の事例ではありません。
いま何が起きているか
取引先から、納品した部品について不具合の連絡が電話で入りました。受けたのは営業担当です。内容は付箋に書き、現場の班長へ口頭で伝えました。班長は原因を調べ、取引先へ電話で回答しました。
数日後、別の担当が取引先から同じ件で問い合わせを受けます。ところが、前回の連絡や回答の内容は、どこにも一か所にまとまっていません。経営者さまが状況を知るのは、取引先から再度連絡が来たときになります。
どう考え、どう動くか
対応の上手さではなく、受付と経過を残す決まりを作る。これが見直しの軸です。進め方の一例です。
- 苦情の連絡を受けたら、受けた人が受付の一枚に書く項目を決める
- 項目は、日時、取引先、品番、内容、受けた人の五つに絞る
- 経過は、一覧に一行ずつ足していく
- 回答した日と内容を、同じ一覧に残す
- 週に一度、未完了の行だけを経営者さまが確認する
最初は表計算ソフトと共有フォルダで十分です。決まりの整理は数日、週に一度の確認は十五分前後で収まることが想定されます。
VELAの立場
VELAは帆として、経営者さまの風を受けて進みます。苦情の連絡が散らばるのは、誰かの怠慢ではありません。取引先が増え、現場が忙しくなった証です。私たちは、連絡が途切れる場所を一緒に見つけます。そして、誰が受けても同じ経過が見える状態へ、航路を共に渡ります。成果をお約束するものではなく、状態とプロセスを共にそろえていく姿勢です。道具を選ぶのは、その後です。
