検査成績書の提出を求められるたびに探し回るのは、担当者の注意不足ではなく、紙は現場、データは事務の個人フォルダと置き場の決まりがないからです。案件番号を探す共通の鍵に決め、紙とデータの置き場をそれぞれ一か所にし、検査が終わった日のうちに置く形にすれば、依頼を受けたその場で提出できる状態に近づけます。
まず結論:書類を一枚ずつ整えるのではなく、置き場の決まりを一つ作る
取引先から検査成績書の提出を求められ、保管場所を探して手が止まる。そう感じたことのある経営者さまは、少なくないと思います。結論から言えば、原因は担当者の注意不足ではなく、置き場の決まりがないことにあります。探す時間が減れば、経営者さまが確認に呼ばれる回数も減らす方向に進めます。
ここでは従業員20名ほどの町工場を例に考えます。実在の企業の事例ではありません。
いま何が起きているか
取引先から、納品済みの部品について検査成績書の提出を求められました。紙の書類は、現場の検査担当の机に残っています。控えのデータは、事務担当のパソコンの個人フォルダにあります。
どちらも案件番号ではなく、日付や担当者名で整理されています。そのため、探す人によって見つかる場所が違います。見つからないと、検査をした本人に聞くことになります。本人が不在なら、回答は翌日以降に延びます。
どう考え、どう動くか
書類を一枚ずつ整えるのではなく、置き場の決まりを一つ作る。これが見直しの軸です。進め方の一例です。
- 案件番号か受注番号を、書類を探す共通の鍵に決める
- 紙とデータの置き場を、それぞれ一か所に決める
- 検査が終わったら、その日のうちに決めた場所へ置く
- 提出した日と提出先を、一覧に一行だけ残す
- 月に一度、置き場にない書類がないかを確認する
最初は表計算ソフトと共有フォルダで十分です。置き場の整理は数日、月に一度の確認は三十分前後で収まることが想定されます。
VELAの立場
VELAは帆として、経営者さまの風を受けて進みます。書類が散らばるのは、誰かの不注意ではありません。取引先が増え、現場が回ってきた証です。私たちは、書類がどこで二手に分かれているかを一緒に見つけます。そして、依頼を受けたその場で提出できる状態へ、航路を共に渡ります。成果をお約束するものではなく、状態とプロセスを共にそろえていく姿勢です。道具を選ぶのは、その後です。
